三叉路的音楽フィルター

「僕達 三叉路と言うバンド名の由来を良く聞かれるんですが、実はまったく違ったジャンルの音楽をやっていた三人が集まって来た所を、交差点に例えて三叉路という名前になりました。」・・・

と、まぁお馴染の【三叉路フリーライブ】で自己紹介の時、まっちゃんが口癖のように言うセリフ。
きっと、常連さんにとっては定番の自己紹介だと思います。

えっ!? もう聞き飽きたって?
そりゃそうだよね、僕ら自身も言い飽きてきてるんだもん。

でも、短いフリーライブのMCでは 欠かせない自己紹介を、初めて聞いた人が いかに短く的確にわかりやすく話せるか となると、やっぱこんなカンジになってしまうのでしょうがないんです。

いつか自己紹介なんてしなくても、僕達の存在が日本中に広まっている日が来ることを心から望んでますです。



さてさて、今日は僕の苦手な音楽の話。ということで まずは僕らの作ったCDの中から、三叉路がよく表現できているなぁと思うインディーズアルバム【336】を、ご紹介します。


アルバム【336】ではいろんな試みをしていて、ボサノバ調 からはじまり ジャズ調 ファンク調 ロック調 フォーク調 レゲェ調 といろんなジャンルを吸収して味付けに生かしているわけ。

まぁ、どの曲も そのジャンルを突き詰めてやっている人にとっては適当なアレンジでしかないかもしれないけど、そこは正に三叉路的フィルターで、良い加減なポップさになっていると思う。

三つの違った道から来た三人が、長年違うジャンルの音楽スタイルにライバル心を燃やしながらお互いを吸収してきた結果がここに現れているんじゃないかな。


そもそもの三叉路の真髄は、どフォーク。
メインボーカルであり リーダーのまっちゃんの歌声が、どんなジャンルの音楽を吸収したとしてもそこに帰ってくる。

楽曲で言えば『君がくれたもの』や『コトコト』に凝縮されていると思う。
実際に、デビューした年から数えて300回以上のステージをこなしているわけだけど、毎回この曲たちは僕らの音楽の芯をリスナーに届けてきたと思う。



アルバムを作るときに思うことは、『飽きないCD』であり『捨て曲』の無いCDであり、『何度聞いても楽しめる』CDを目指しています。

三叉路として初めて作ったアマチュア時代のアルバム『旅に出よう』は、僕の持っていたレコーディング機材を使って録音したCDで、音質は非常に荒いんだけど、いまだに良く出来たアルバムだと思っていて、楽曲のバランスが良いのね。

『336』を収録したときもリリースまでの時間が短く、本当に一ヶ月くらいでバーっと録ってしまったんだけど、楽曲構成が変化に富んでいて面白いと思うし、よい意味で荒削り感があって飽きない。



ジャズ、レゲェ、ボサノバ、ファンク・・・それまでの三叉路には無かったものなんだけど、当時 北岡Pのアルバム構想には今までの三叉路っていう概念をぶち壊して新しい音楽を創りたいって意欲がメラメラと燃えてました。
それに応えるように、今まで蓄積した音楽の引き出しをバンバン開花させていったかわやんのアレンジ能力が絡んで、『336』は出来上がったのね。


実は僕もまっちゃんも、アレンジの構想をあれこれ打ち合わせしているときはすごく不安だった。
なにが不安って、僕なんかロック以外に心を動かされないし、ジャズやらボサノバやらなんて、興味のかけらも無いわけよ。

まっちゃんもきっと同じような心境だったと思うけれど、かわやんと北岡Pが練り上げたアレンジで、いざ演奏に命を吹き込んでみたらちゃーんと三叉路の音楽になっているわけ。

僕が弾く エセボサノバでも ニセジャズでも まっちゃんが歌い、ハーモニーが重なるとちゃんと三叉路しているんだな!。


音楽なんて楽しんだもん勝ち!みたいなところがあって、いろんなジャンルを吸収して吐き出すのが三叉路としての一つのバンド色なんだなぁと実感したアルバム。

最近ではまっちゃんが住んでいる西東京市を演歌調に歌った「西東京演歌」なんて曲も、演奏するんだけど、別に演歌をバカにしているわけでもなんでもなくて、ただ三叉路がまじめに演歌をやるとこんな風になるんだよってだけの話。


きっと遠くない未来に、次のメジャーとしての1stアルバムをリリースするわけだけど、これまた遊んでますから。

どんなジャンルの音楽が三叉路フィルターを通過してくるのでしょうか!?、乞うご期待です!!。



080212xxx

Back